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80年代の映画「TRON」は世界で初めてコンピュータグラフィックスを大々的に取り入れた映画として有名です。その内容は…さておいて、その当時の簡素な世界観をFusionで簡単に真似てみたいと思います。
Fusionでは3Dオブジェクトを輝度やチャンネルなど、他の要素で変形させる事が出来ます(Displace3D)。その機能を使い、あの時代ぽいグリッド地形を簡単に作れます。
地形作成
3D空間上でオブジェクトを作り、歪めて地形を作ります。Select Toolウインドウの呼び出し(Shift+Space)。
Tool “Shape 3D”
ベースになる平面を作ります。Toolの名前をF2キーで「ground」に変更。
Controlsタブ
- Shape 「Plane」
- Size 「150.0」
- Subdivision Level 「200」
- “Wireframe”にチェックを入れる
Transformationsタブ
- X Rotation 「-90.0」
Tool “FastNoise”
作った平面を歪めるための素材を作ります。
Noiseタブ
- Detail 「10.0」
- Contrast 「3.0」
- Scale 「7.0」
Tool “Displace3D”
バックグラウンド入力に“shape3D”、フォアグラウンド入力を“FastNoise”につなぎます。
Controlsタブ
- Channel 「Luma」
- scale 「2.0」
3D コンポジット
カメラの被写界深度を設定し、奥行き感を。また、最終的にカメラワークで動きをつけます。
Tool “Camera3D”
Controlsタブ
- Plane of Focus 「30.0」
- Film BackのFilm Gate 「BlackmagicURSA / Production 4K 16:9」
Transformationsタブ
- Y Offset 「6.0」
- Z Offset 「6.0」
- X Rotation 「-8.0」
Tool “Merge3D”
“Merge3D”を作ります。Tool メニューから“Merge3D”を呼び出すか、“Camera3D”のアウトプットと“Displace3D”のアウトプットをつなげる。
“Merge3D”ツールをモニタに投げ込んでViewをCamera3Dにします。
Tool “AmbientLight”
“Merge3D”に接続。
2D convert
これで空間が出来ました。これを2Dイメージに落として、調整していきます。
Tool “Renderer3D”
Merge3Dを入力にいれ、“Renderer3D” Toolをモニタに投げ込む。
Controlsタブ
- Camera 「Camera3D」
- Renderer Type 「OpenGL Renderer」
*ここはグラフィックボード依存になるので、環境によっては使用できない可能性もあります。 - Enable Accumulation Effectsにチェックを入れる
- Quality 「36」
- Amount of DoF Bluer 「0.06」
- Lighting – Enable Lightingにチェックを入れる
2Dイメージ調整
グリッド線を調整していきます。
Tool “Matte Control”
線の太さを調整します。
Matteタブ
- Matte Blur 「0.2」
- Matte Contract / Expand 「0.3」
- Matte Gamma 「1.15」
Tool “Background”
グリッド線に色をつけます。ここでは作ったGridイメージをアルファチャンネルとして使います。“MatteControl”のアウトプットを“Background”のマスク入力に接続し、Toolをモニタに投げ込む。
Colorタブ
- R 「0.4」, G 「0.8」, B 「1.0」
Tool “SoftGlow”
ワイヤーフレーム映像にモアっとした輝きを足します。
Controlsタブ
- Threshold 「0.2~0.4」
- Gain 「3.0」
- Glow Size 「10.0」
Tool “Merge(2D)”、“Background”
背景を黒にするためにTool “Background”を用意し、“Merge”で合成します。“Background2”をバックグランド入力、“SoftGlow”をフォアグラウンド入力に接続。
アニメーション
最後にカメラを動かして、簡単なアニメーションをつけます。
Rulerで0フレームへ飛びます。“Camera3D” Toolを選択し、Z Offsetを“Animate”。
Rulerで150フレームに飛んで、Z Offsetを「-8.0」。
出来上がりです。